大手パドルメーカーのQUICK BLADE(qb)から見たこともないブレード形状のパドルが発表された。
その名もスティングレイ。つまりエイである。その名のとおりエイのようなブレードシェイプをしている。一目見れば誰もが言葉を失うような斬新な見た目をしている。
公式のインスタではアウトリガーカヌーで使用している映像を見ることができるが、公式HPではSUPパドル(SUP FOIL?)カテゴリーにもあるため、SUPでの使用も想定されているのだろう。
奇抜な見た目に反してコンセプトは明快
奇抜な見た目に目を奪われるが、コンセプトはとても明快だ。
ブレード長を短くすることで、エントリーからキャッチに至るまでの時間を短縮し、より素早いパドリングをしやすくしている。(下画像の①)
当然、短くした分だけブレード面積が小さくなり推進力が失われるが、そこは11.5in(約29cm)という大きな幅にすることでカバーしている。
また、ブレード自体を翼のように持ち上げたフォイル形状にすることで、エントリー時にブレードが前に進み(リリースでは逆に後ろに進む)、ストローク距離を伸ばすことができるとのこと。
ブレードがフォイル形状であることの利点は使ってみないとなんとも判別できないが、エントリー〜キャッチがよりクイックにこなせることは間違いないし、喜ばしい特徴だ。近年縦長になっているパドルブレードとは真反対に位置しているのも面白いチャレンジだと思う。
この形状では縦長のブレードに比べて剛性感が増しそうだが、シャフトが新開発の両テーパー形状ということで、シャフトのしなりでバランスをとっているのかもしれない。公式ではフォイル形状のブレードを最大限発揮するためとされているが……
こうしてみると、スティングレイは従来のパドルとは一線を画すクレイジーな見た目とは裏腹に、ポジティブな機能性を持っているといえるが、懸念点も想像される。
幅広ブレードは取り回しが悪いかも?
それは幅が広すぎるのではないか、ということ。
なぜ従来のブレードがティアドロップから縦長に変わってきたのか。それはボードの真横を真っ直ぐに通すためであったはずだ。
幅広なシェイプはそのコンセプトとは真逆であり、つまりはボードへぶつけずにエントリーしたり、ボード側を通すことが難しいのではないか、とも感じる。
ただ、公式HPの表記がStingray 72 SUP Foilとなっており、SUP Foil用パドルだとすると全長の短いボードで扱いやすいのかもしれない。(このFoil表記はブレードのFoil形状を表しているのかも?)
いずれにせよどのようなの漕ぎ感なのか試してみたいパドルだ。
「Shipping begins April 1, 2023」って、これネタか……?
最後に付け加えるならば、出荷開始が4/1でエイプリルフールネタの可能性が拭い切れない。
見た目だけで興味をそそられる程つかみはバッチリなので、願わくばエイプリルフールネタでなく、普通に売り出されてほしい。