2022年は残暑が早くも過ぎ去り、朝晩の冷え込みが例年以上ですね。
昨年なら10月いっぱいはボードショーツにTシャツという夏場と同じ格好をしていたのですが、今年はそうもいかず、1年ぶりにウエットスーツを引っ張り出しました。
私が使っているスーツについては、以前記事にしています。
当然、地域によって水温は違いますのでもっと分厚いスーツや、ドライスーツじゃないといけないコンディションもあるでしょうが、瀬戸内海で使う分にはこれで十分間に合っています。
そこで今回は、昨年ワンシーズンと1年間保管したということで、使用感などをレビューしてみたいと思います。
※この記事はほかのウェットスーツを試したこともない者が主観で書いているのでご留意ください。
モンベルウエットスーツを買って良かったところ
モンベルのウェットスーツを買って良かったと思えるところが次の3つ
- 安い
- 品質が安定している
- 着脱しやすい
まず何より良い点が、その安さ。
大手ウェットスーツメーカー製だと、5万円前後になると思います。正直私のいる瀬戸内海で全身を覆うフルウェットスーツが必要な時期って、精々12月~2月くらいで、その前後はロングジョンさえあれば何とかなります。となるとそれほど出番も多くないため、5万の出費は大きい。パドルの5万は安いのにウェットスーツの5万が高いと思えるあたりは、まだSUPに毒されきってないことを実感します。
ロングジョンを探しても大手メーカーはそこそこ高い。とはいえアマゾンでよくわからないウェットスーツは保温面でも耐久性でも信用しきれないので買いたくない。となって行きついたのがモンベルでした。ジャケットで8千円程度、ロングジョンで1.2万円程度と上下セットで税込み2万円なので、初めて買うならとても手を出しやすかったです。総合アウトドアメーカー様様ですね。
次の良かったところが品質の良さ。
流石山道具屋さんといったところで、品質は確かに安定していて、2.5mmのクリマプレン素材の保温性も偽りがないし、縫製が雑でほつれたりすることもない。止水ジッパーもしっかりと機能します。
本社の方とも以前お話した際に耐用テストや縫製のチェックなど、品質の向上と安定にはかなり気を使っている様子でしたので、品質については元々心配はしていなかったんですがね。道具の品質が生死を分かつ登山のフィールドで実用に耐えるものを作っているメーカーは伊達ではなさそうです。おしゃれなアウトドア用品を作っているだけのところとは違いますね。
それと、4月にロングジョンを使用後、10月下旬の使用まで保管していましたが、特に生地が白んだり折り皺で痛んだり、匂いが出たりすることはありませんでした。匂いについてはずっと使っていけば出るんでしょうね。
最後に良かった点が着脱のしやすさ。
ロングジョンとジャケットという組み合わせなので、フルスーツよりも着脱がしやすいのは当たり前なのですが、ジッパーが上下ダブルになっていたりパドリング用の立体縫製になっていたりと、想定よりも全然圧迫感がない。
SUPって体は曲げるし腕は上げるし、全身の関節の可動域を使うスポーツだと思うのですが、それの妨げにならないのは良い驚きでした。
またサーフィンと違い常に濡れていないので、漕いでいると冬でも汗だくになるのですが、ジッパーの品質の良さなのかグローブをしていても着脱がスムーズでジャケットだけ開けたり、ロングジョンを上半身脱いだりとボードの上で立ったまま着脱することも容易でした。
上記3つの良さは、ほかの高級ウェットスーツなら当然満たしてくるし何ならもっと良いのだと思いますが、アマゾンのよくわからないメーカー製の物と同じくらいの価格帯でこれなら大満足です。
モンベルウエットスーツで不満なところ
もちろん、良いところばかりではなく、不満点もあります。それが次の2つ。
- フィット感
- デザイン
1つめの不満点はフィット感についてです。
パドリングジャケットは裾が、ロングジョンは脇の下が少し緩い気がします。
具体的には落水したときにそこから水が入りやすい感じ。とはいえ構造上しょうがないといえばしょうがないですし、そもそもSML方式のサイズ展開なので体形にピッタリフィットというわけでもないのは当然です。
ただロングジョンの脇の下は体を曲げることで生地が折り曲げられてパカっと開く感じなので、もう改善されたら無敵になります。
そして2つめの不満点はデザインですね。
よくモンベルは海外メーカーや国内だとスノーピークなどと比較してデザインが悪いと言われることがありますが、個人的には全然ダサいとは思っていません。確かにもっと良いデザインのメーカーならありますが、今のモンベルは昔程野暮ったくないと感じます。もちろん、登山靴やザックなどの専業メーカーや老舗はあるので、総合メーカーだからダサいという感覚は分かりますが。
で、そんなモンベル肯定派の私がウェットスーツに関してはちょっとイマイチなデザインかもと思ってしまいました。
オンラインの商品画像では、よくあるウェットスーツ同様真っ黒なクリマプレンゴム素材の色をしているように見えたので、黒一色にダサいもなにもないだろうと思っていましたが、実物はもっと明るい黒というかグレー寄りの色です。
水族館でイルカの調教している方が着ているような色ですかね。
初めてのウェットスーツなのでこれが普通なのかもしれませんが、商品写真だともっと真っ黒に見えたので、特に膝の黒が目立つ感じがダサく思えてしまいました。
総括、ウェットスーツはいいぞ
モンベルの回し者みたいな記事になりましたが、みんな大好きコストパフォーマンスで見れば満点だと思います。
もちろん、懐に余裕のある方はトランプウェットスーツなどの専門メーカーのパドリングウェットスーツがベストだと思います。カッコいいですしね。
私のような初心者や学生パドラーは5万も6万もするウェットスーツを買う余裕がないと思うので、アマゾンで買うくらいならこれも選択肢の1つにしてみてはいかがでしょうか。ただ店舗に全サイズあるものでもないので、オンライン注文にしましょう。そして店舗受け取りにしたら試着もできるし合わなければ交換もしてもらえます。店舗の人やさしい。
まあなんにせよ、マイSUPを持っている人は、ハイシーズンである7~10月だけではもったいないので、ぜひウェットスーツを1着試してみてください。
ただウェットスーツを着て実感したのは、暖かいからと調子にのって厳冬期に落水で頭まで浸かると、一瞬でかき氷を食べたときの頭痛が起きるということです。
冬にSUPしているだけで不審者なのに、さらに不審者ルックになるアレを着けなければならないかもしれませんね。バラクラバっていうらしいですよ。モンベルなら4千円弱。ダサさ200%増しになるけど快適さのためには致し方なしか。
十分手が出せる値段なんだよなあ。