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ICF SUPワールドチャンピオンシップ2022レース結果

2022年9月7日から11日にポーランドで開催されたSUP世界選手権のレース結果をお伝えします。

公式サイトはICFです。

180mスプリント

スプリントは全カテゴリー180mで、ヨットハーバーのような湾内で行われた。スタートポジションでの待機中ですら流されるほどの横風が強く、ややチョッピーな海面。スプリントは全力で漕ぎ切るので、コンディションの悪さからか、バランスを崩す選手や落水する選手も見受けられた。また、タイムロスとなるパドルチェンジをできるだけ少なくすることが望ましいが、風によって流されやすく、コース取りまで求められた。

田口頼 オープン男子

予選1レース目、トップと0.08秒差の50.18秒で2位。

予選2レース目、51.00秒で1位。予選通過。2位とは2.50秒差。

本戦第1ヒート、トップと0.13秒差の2位。準々決勝進出。

準決勝はコナー・バクスター(アメリカ)と1.72秒差の48.29秒で2位通過。やはり元世界チャンピオンは速い。

準決勝はノイク・ガリア―ド(フランス)と0.47秒差の47.59秒で2位通過。ファイナルAへ。

ファイナルAでは、トップと3.61差の47.95で4位。優勝はコナー・バクスターで圧倒的速さ。1~3位全てがスターボードのパドラーだった。日本では敵なしと言っても過言ではない田口選手だが、やはり世界の壁は厚いのだろうか。

スプリント オープン男子 ファイナルA
惜しくも4位で表彰台ならずだった

奥秋李果 オープン女子

予選を1:03.36で1位通過。速い。

準々決勝をトップと0.87秒差の1:00.44で3位通過。

準決勝をトップと2.80秒差の59.69で6位通過。ファイナルBへ。タイムは良かったが途中から失速したように見えた。周りの追い上げが速すぎて相対的にそう見えたのか、コンディションが万全ではないのか。

ファイナルBではトップと2.51差の1:00.73で同組3位。この場合ファイナルAで8位まで埋まるので、総合順位としては11位になるのだろうか。ちなみに同カテゴリー優勝は案の定エイプリル・ジルグ(アメリカ)で、タイムは56.49。たらればの話に意味はないが、もしファイナルAに行けていれば総合6位に入れたタイムだった。

スプリント オープン女子 ファイナルB
奥秋選手はファイナルBの3位。
スプリント オープン女子 ファイナルA
オープン女子勝者はエイプリル・ジルグ。

横山 貴代 マスター40+女子

準々決勝をトップと2.99秒差の1:04.26で2位通過。

準決勝をトップと1.94秒差の1:04.61で2位通過。ファイナルAへ。

ファイナルAではトップと2.81差で3位。力強いパドリングで最後の伸びが良く、あと少しで2位を刺せそうだった。

スプリント マスター40+女子 ファイナルA
3位入賞

宮平琥太朗 ジュニア男子

予選をトップと7.57秒差の1:00.18で通過。

準々決勝を55.78で1位通過。

準決勝をトップと2.31秒差の56.67で3位通過。ファイナルBへ。1位2位のスペイン選手がスタート直後に宮原選手を挟みにいったように見えた。

ファイナルBでは同レーストップと1.27差の56.04で3位。ファイナルAで8位まで埋まるので総合11位ということか。体全体を使ったパドリングで中盤までリードしていたが、終盤にペースダウンし、ゴール直前で抜かれる惜しいレースだった。

スプリント ジュニア男子 ファイナルB
ファイナルBの3位

岩井壯太 ジュニア男子

予選をトップと10.06秒差の5位で通過。

準々決勝を54.04で1位通過。

準決勝をトップと0.26秒差の51.91で2位通過。ファイナルAへ。

ファイルAではトップと1.72差の51.98で2位。世界の舞台で良い結果を残した。トップの選手が圧倒的に速かったが、後半のノビもよく、3位との差が大きく開いた。体格差がある相手と渡り合い、堂々の準優勝。

スプリント ジュニア男子 ファイナルA
ファイナルAの2位

16km/8kmディスタンス

ロングディスタンスはカテゴリーによって16kmか8kmで、指定されたブイを指定回数往復するコース。かなりの荒天で、開始時間が延期に次ぐ延期となり、予定より3時間も遅れてのスタートとなった。それでもかなりの荒れ具合で、強風と波でスタートすら難しく、男子オープンカテゴリーだけを見ても、タイムを残せたのは96人中52人と半数強。残りは途中棄権した。

ロングディスタンスは一斉スタートでほぼ手前のブイしか映らないので、タイムタグをつけていません。海面の荒れ具合をお楽しみください。

男子オープン16km

このカテゴリーに日本からは、田口頼と山岡光太郎の2名の名前があるが、52名の完漕者したのは田口選手のみとなった。

レースはスタートから強烈な波風を受ける混戦となり、人数も多いため画面越しでは誰が先行しているかも分からない状況。また強風のためドローンによる沖の映像もなくなったため、実況だけが頼りとなった。

結果は田口頼選手がトップと9分差で10位でフィニッシュ。トップのマイケル・ブース(オーストラリア)は、終始独漕で、圧倒的だった。

女子オープン16km

女子オープンには、奥秋李果選手が出漕。

レースコンディションは変わらず荒れており、厳しい状況。

結果はトップと29分差の11位でフィニッシュ。女子とジュニアのカテゴリーは、スペイン勢が強い印象。ロングディスタンスもスペイン選手が圧倒的で、1.2位を飾った。

マスター40+女子8km

このカテゴリーには、横山 貴代選手が出漕。

結果はトップと56分差の3位でフィニッシュ。

殆どの選手がリタイアする中、完走して3位入賞の素晴らしい成績となった。

ジュニア男子8km

このカテゴリーには、岩井壮太選手と宮平琥太郎選手、西川竜真選手の名前があるが、ゴールしているのは岩井選手と宮平選手。

結果は、岩井選手がトップと4分差で5位、宮平選手がトップと6分差で9位となっており、両選手ともに上位に食い込んでいる。

やはりスペイン勢が強い印象。

1000mテクニカル

テクニカルは、ビーチスタート後7つのブイをターンするコース設定。

この日は昨日とは打って変わって穏やかな海面となり、テクニカルレースとしてはやりやすい状況。かと思いきや後半にかけて荒れはじめ、ファイナルでは落水する選手も多いコンディションとなった。

抜きつ抜かれつ。難しいターンとスプリントの連続なので、落水も劇的な逆転もある。見るだけならテクニカルが一番面白いと感じる。選手は一番大変だと思うが。

田口頼 オープン男子クラス

予選2組目、5:08.84で同組1位通過し本選へ。2位とは13.79差で危なげない発進。

本選2組目、4:46.48で1位通過で準決勝へ。2位とは19.18差で余裕を感じられる。

準決勝2組目、トップと1.75差の2位通過でファイナルAへ。1位はスターボードのクラウディオ・ニカ(イタリア)。

決勝、トップと2.25差で3位。アジア人初となる男子オープンでのメダル獲得となった。レース自体は、スタートで出遅れたが、落水する選手も多い中、高いテクニックで1度も落水せず徐々に順位を上げ、後半でのダッシュが刺さった良いレース運びだった。

テクニカル オープン男子 ファイナルA

奥秋李果 オープン女子クラス

本選1組目、5:38.68で1位通過し準決勝へ。2位との差は13.42で余裕がある。

準決勝1組目、トップと3.85差で2位通過しファイナルAへ。途中のターンで3位に落ちたが、最終ブイのターンが決まり2位に浮上。テクニカルはやはりターン技術。

決勝、トップと25.25差の5位。風も強まり、海面が荒れてきたので、終始サイドレグかアップの状況。最初のブイでトップ近くにいないとなかなか追いつけなさそう。

テクニカル オープン女子 ファイナルA

横山 貴代 マスター40+女子

本選3組目、トップと7.29差の2位で準決勝進出。3位とは50秒差でかなり開きがある。

準決勝2組目、トップと13.42差の2位でファイナルA進出。1位の選手がめっちゃ速い。

決勝、トップと31.67差で3位。終始安定したパドリングで上位をキープするが、レース中盤からトップ2人が先行し差が開いた。横山選手はスプリントと合わせて今大会2つ目のメダル獲得。すごい。

テクニカル マスター40+女子 ファイナルA

宮平琥太朗 ジュニア男子

本選9組目、トップと5.07差の2位で準決勝進出。

準決勝4組目、トップと28.71差の6位で敗退。スタートも良く中盤まで上位だったが、かなりの混戦で終始ブイ周辺が混雑していた。ターンにはルールがあり、他の選手を妨害するようにターンすることは違反になるため、無理やりねじ込むようなターンはできない。つまり位置取りを間違えると大きく後れを取ってしまうので、混戦のターンはかなり難しい。実力があっただけに惜しい思い。

テクニカル ジュニア男子 4thセミファイナル

岩井壯太 ジュニア男子

本選1組目、トップと10.52差の2位で準決勝進出。

準決勝2組目、トップと12.37差の4位でファイナルBへ進出。

決勝B、トップと4.21差で2位。カテゴリー全体では10位。スタートで出遅れたが、1stブイを回る頃には2位に着き、そこからは終始2位をキープする危なげないレース運びだった。1位の選手がスタートも良くボードも良く走っていたので、かなり速かった。岩井選手のタイムも良く、ファイナルAに進んでいたら3位相当のタイムだった。

テクニカル ジュニア男子 ファイナルB

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