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HIPPOSTICKの女性向けモデル MANAを使ってみた(実漕編)

前回の記事「HIPPOSTICKの女性向けモデル MANAが届いた(組立編)」で組み立てたMANAを使ってみたので、今回はそのレビュー記事です。

持った感覚は良い感じ

シャフトが26mmといういわゆるスキニーシャフトなので、いつも29mmのレギュラーシャフトを使っている私としては細く感じるかなと思いましたが、実際にもって見るとそれほど違いは感じませんでした。

特に、シャフトに描かれているHIPPOSTICKの文字により太いと錯覚しているような不思議な感じです。

重さは前回書いたとおり、450g弱なので、めちゃくちゃ軽いということもありませんが、重いという程でもない。

振り回すことは全然苦にならない感じです。

キャッチ、パワー、リリースはどれもスムーズ

MANAを買った目的は、パドリング全体の負荷を小さくして、仕上がっていない体でも楽に長く漕ぎ続けられることです。

実際に漕いでみると、ブレード面積が小さいことによる効果は大きく、硬いパドルで長時間漕ぐと痛くなる腰や肩の筋肉が痛くなりませんでした。確実に負荷は減っています。

とはいえ、キャッチができないのかというとそうでもなく、ツーリングで使う分には問題なくキャッチできます。ブレード自体がトラディショナルなティアドロップ型なので、水に入れた瞬間からキャッチがしやすくできている印象。

またコンケーブがほぼないことと、ブレード先端が反ってもいないので、キャッチ後に体重を乗せるパワーフェーズと、水から抜くリリースでもスムーズな感じ。

唯一気になったのはパワーフェーズで体重を載せきる前に振り切れてしまうことですが、まあブレード面積が小さいですし、下記シャフトの特性によるものだと思うので、小柄な人が使わなければまあこういうものかな。

シャフトは想定よりもしなるので低ピッチの巡行は楽だが高ピッチのダッシュは難しい

ツーリング&リカバリー漕用なのでダッシュする必要はぜんぜんないのですが、目の前にブイが見えたり乗れそうな波が来たときにはついついダッシュしたくなります。

ただHIPPOSTICKのEXPモデルは70%がグラスファイバ―で、さらにMANAは26mmシャフト。ということは、普段使っている29mmのフルカーボンシャフトと比べてめちゃくちゃ柔らかいので、高ピッチで振り回すダッシュは大きくしなるシャフトとタイミングが合わせ辛く難しい。

この柔らかさに慣れればタイミングを合わせることも容易だと思いますが、まあツーリング用なのでそこはいいかなと。ダッシュしたければフルカーボンの硬いパドルに持ち替えればいいことですし。

逆に、シャフトが柔らかいという特徴は、低ピッチで一定のリズムを刻む巡行の際に威力を発揮します。

キャッチで大きくしなり、シャフトがしなりを戻そうとするタイミングで体重を乗せると、シャフトの復元力で引っ張ってくれる。うまくタイミングが合えばリリースするまでしなりが使えるので、1ストロークの距離が3.8mとかいう訳の分からない数字が出てくるほど。

ちなみにこのシャフト長で私の体重では40rpmくらいが最もシャフトのしなりと合うピッチ感で、何の苦もなく淡々とストロークをすることができ、ツーリングがとても楽しい。それこそ無限に漕ぎ続けられる感覚です。

ただし、これはあくまで私の場合なので、シャフトをもっと短くしたり体重が軽い方が使うと、そんなにしならない可能性もあります。

漕ぎ方が違うだけで速さはさして変わらない

以外だったのはスピードです。

てっきりピッチが落ちる=遅くなるものだと思いましたが、その分1漕ぎの距離がのびるので、レースペースではなく普通に漕ぐ程度ではさしてスピードが変わりませんでした。具体的には無風のフラットコンディションで大体7:30/kmです。

前半が無風で後半がアップだったので、前半のペースや1ストロークあたりの距離が高く、後半は心拍数とストロークレートが上昇しているにも関わらずペースも1ストロークあたりの距離も低くなっています
心拍も上げずにこの程度で漕げるのはツーリングするのにとても良さそう

結論、楽に漕げるパドルは誰しも1本持っておいても損はないのでは

今までは、ブレードが小さいとかシャフトが柔らかいとかカーボン率が低いなどといったレースモデル以外のパドルは眼中になかったのですが、使ってみた感じたのは、誰しも1本くらい持っておいて損はないのかなということです。

特に必要な筋力が出来上がる前の方や、もともと肩や腰を痛めている方は、硬いパドルを使うことで受ける負荷により怪我のリスクが上がります。

また、ある程度漕げるパドラーであっても、レースやきつい練習の翌日には関節や筋肉にかなりの疲労が溜まります。

そういった場面で、体への負荷を軽減しつつも漕ぐことができるパドルとして、ブレードが小さいとか、シャフトが柔らかいなどといったパドルは有効だと実感しました。実際に翌日の筋肉痛などの具合も普段よりも軽かった、というかほぼ無かったのでかなり負荷が減っているのでしょう。

私は404乗りなのでHIPPOSTICKから選択しましたが、例えばSTARBOARDだとかなりの選択肢があるので安価なものから選びやすいかもしれませんね。

ちなみにHIPPOSTICKで今から買うとしたら、2pcパドルのSIZE ITでMANAブレードを備えたモデルが出た(出る?)ようなので、それにすれば友達やパートナーやお子さんともシェアできていい感じだと思います。

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