日本国内ではあまり見かけなくても、世界で活躍するボードメーカーは数多くあります。
オーストリアのウィーンに本社を置く『FANATIC（ファナティック）』もその一つです。1981年に創業されたFANATICは、ウインドサーフィンやスノーボードなど、数多くのスポーツボードを開発・販売してきましたが、SUPもその主要なラインナップの一つです。
先日別記事にまとめましたが、11CtyTourで24時間200kmを休みなく漕ぎ切り世界新記録を達成したボードもFANATICのものでした。（世界新記録！ SUP×24時間=200km！）
そんなFANATICから、この度、2022モデルとなる新作レースボードが発表されたのでご紹介します。
また、老舗メーカーらしく、様々なメディアで広報されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
HP：https://www.fanatic.com/
Youtube：https://www.youtube.com/user/FanaticBoardriding
Facebook：https://www.facebook.com/Fanatic.SUP.International
Instagram：https://www.instagram.com/fanaticsup
Twitter：https://twitter.com/fanaticcom
Vimeo：https://vimeo.com/channels/fanaticinternational
FANATICから発表のあった2022年SUPは、現時点で１モデルのみです。ただし、2022モデルとは別に、紹介しきれないほど多くのボードがあるので公式HPをご確認ください。
※各SUPの表記は『モデル名（サイズ）』としています。
※サイズの表記は【例：14'0"×23.5"】の場合【全長14フィート全幅23.5インチ】という意味です。
※同モデルでサイズが違う場合は、基本的に全幅が広い方が安定性が高く、細い方が安定性を犠牲にして水の抵抗が少なく速い傾向がありますが、不安定な状況ではちゃんと漕げないので、トータルでどちらが速いかはライダーによります。
オールラウンドレースSUP
『BLITZ(14'0"×23.5"/14'0"×25.5")』とにかく速い！全コンディション対応のレースマシン
BLITZの説明（公式HPから引用）https://www.fanatic.com/sup/composite-boards/race/blitz
ファルコンとストライクのデザインを組み合わせた新しいブリッツは、どんなコンディションでもとにかく速い、オールラウンドなレースマシンです。
アグレッシブなチョップにも、巨大な波にも、フラットウォーターでのフィニッシュスプリントにも、Blitzは自信を与え、困難な状況でも優れた性能を発揮します。
デッキに設けられた新しいセミ・リセスは、グリップ力、バランス、ポジション認識力を向上させ、より良いパワーの伝達を可能にします。 新しいレール形状により、安定性が向上し、どんなコンディションでも安全なスタンスをとることができます。
ノーズ上部のわずかなV字が水を左右に誘導し、リセスへの不要な水の流入を防ぎます。
ボトムのシャープなノーズは、フラットウォーターでのグライド感を向上させ、チョップに対するパドリングを容易にします。また、スタンディングエリアの前後にある丸みを帯びたレールは、ボードの操作性を高め、ターンを容易にします。
14フィートのBlitzには23.5インチと25.5インチの2つの幅があり、幅の狭いサイズは体重の軽いライダーやトップを目指すライダーに適しています。 25.5インチのBlitzは独自のアウトラインを持ち、23.5インチよりも長い平行なアウトラインによって安定性が増しており、初心者や体重の重いライダーからオープンオーシャンパドラーまで幅広く対応します。
※細かい特徴については、公式HPからご確認ください。
以上が現在判明しているFANATICの2022年モデルです。
FANATICには上記の外に、フラットウォーター用の『STRIKE（ストライク）』とダウンウィンド用の『FALCON（ファルコン）』があります。BLITZは、コンセプトをオールラウンドとし、アウトラインやロッカーを両ボードの中間に位置付けるような形状にしているので、新規開発のボードとは違い、かなり洗練された性能をもっていそうです。
ノーズのボリュームがそこまで多くなさそうで、シャープな印象のボードです。ボトムがラウンドしているのはオールラウンドらしいですが、いわゆるコロコロ感とかロール感があると言われるタイプだと思われます。ただ、その分エッジが波を噛みにくいので、スタート直後の荒れた水面やオーシャンレース全般に良いのではないでしょうか。
個人的には、ピンテール気味のテール形状なので、漕ぎ感が軽いのかが気になります。あと、デッキが流行りのハーフダグアウトではなく、フラットでもなく、ミニダグアウトとでもいうような微々たるエッジの立ち上がりなのも乗りやすそうで良い点だと思いました。（ダグアウトは船に乗っている感じがして、自然との一体感が得られにくいので、あまり好きではありません）
ちなみにFANATICは、環境への意識が高い企業活動を行っている点も、自然が遊び相手のSUPライダーの一人として好印象です。