もうすぐGW。とはいえコロナ禍(自粛ムードは薄れましたが)なので、休暇中はアウトドアという方も多いのではないかと思います。
そんなアウトドアブームの中、ネットでSUPを買って始める方もいると思いますが、ネットだと店舗と違い使い方などを教えてくれないので、独学で調べるしかなくなりますよね。そこで、注意すべきインフレータブルSUPのパンクについて触れてみたいと思います。なおパンクのことをバーストと呼びますが、この記事では何も知らない方にイメージしてもらいやすいように表現をパンクに統一して書いています。
インフレータブルSUPはパンクする?
インフレータブルSUPはパンクします。空気を入れて膨らませている点で、タイヤや浮き輪と同じようなものなので、パンクすること自体はイメージできると思います。実際にネットで調べると、ツーリング中にパンクした体験談や動画が出てきたりするので、インフレータブルSUPでは相応に注意すべき点であると言えるでしょう。
ただし、インフレータブルSUPがパンクするのは特定の状況においてであり、そもそもインフレータブルSUP自体かなり丈夫にできているので、普通に使う分にはそのようなことはまずないと思います。というかそんなにパンクするなら怖くて沖には出られません。
パンクする状況として具体的には、
- 岩などにぶつけたとき
- 空気を入れたとき
- 暑いとき
の主に3つだと思います。それぞれに説明していきましょう。
岩などにぶつけたとき
いくら丈夫なインフレータブルSUPとはいえ、波に乗せられて岩にぶつかったりすれば痛みます。表面の硬い皮部分を貫通することはまずないでしょうが、擦り傷や切り傷は間違いなくつくので、そういった傷が空気漏れに繋がることがあります。
この場合のパンクは小さな傷から空気が漏れるものなので、徐々に空気が抜け、気づく頃にはかなりふにゃふにゃになっているパターンが多く、一人だと帰還不能に陥ることもあります。
また、岩でなくても、持ち運ぶときに落としたりぶつけたりすれば同じような傷になることはあるので、注意しましょう。
対策として、乗る前後や激しくぶつけたりしたときには傷の状態をチェックすることです。空気が抜ける音が聞こえなくても、傷部分を水につけてぶくぶくと泡が出るようであれば空気漏れしているので、直せるまでそのSUPを使わないようにしましょう。
空気を入れたとき
意外に見落としがちなのが、空気を入れる際のパンクです。
インフレータブルSUPに空気を入れる際には、SUPのバルブに専用のポンプを繋いで空気を入れる訳ですが、乱暴に扱ってバルブが壊れると空気漏れが発生します。ポンプとバルブを繋ぐことに力は必要ないので、うまく繋げないからといって力任せにねじ込むことは避けましょう。接続部分の爪などを確認し、向きを合わせて真っすぐ差し込めば大丈夫です。
また、SUPのバルブは、唯一SUPに穴があいているところでもあるので、保管状態が悪かったりして接着面などが劣化すると、バルブのふちから空気漏れが発生することもあります。保管したまましばらく使っていなかったSUPや、前回乗った時に空気が抜けた感覚がある場合などは、バルブ周辺を水につけて空気漏れをチェックしてみてください。
ちなみに、勘違いされている方もいるかもしれませんが、一度膨らませればずっと同じ空気圧ということはなく、少なからず必ず空気は抜けていきます。たとえ機能使ったとしても、その日最初にSUPに乗る前は必ず空気圧を確認して必要なら空気を入れなおしましょう。
暑いとき
お持ちのインフレ―タブルSUPの指定空気圧はどのくらいですか?
大体が15psi程度で、一部18psiとかもあるかと思います。では、どの程度空気を入れるのが良いと思いますか?もしかして指定空気圧まで入れていませんか?
指定気圧はあくまでも空気圧の限界値の表示なので、通常使用の場合は実はそこまで空気を入れる必要はありません。というか入れない方が良いです。
空気を限界まで入れるメリットとしては、SUPを硬くすればするほどたわみがなくなりパワーロスが減るので、速く効率よく漕ぐことができます。そのためインフレータブルのレースSUPなどではレース時に限界まで入れることもあると思いますが、空気圧が高いとその分表面が強く張られた状態のため、接着面などに負荷がかかるデメリットがあります。とはいえ、それだけでパンクすることはないのですが、それが暑い日だとどうでしょう?
空気は熱せらることで膨張します。SUPの中の空気も膨張します。つまりその分圧力が増すということなので、限界まで入れた場合は膨張した分だけ限界を超えてしまうことになります。これでは簡単にパンクしてしまいますね。普通に乗る分には10~12psiもあればカチカチに硬くなり問題なく使用できますので、入れ過ぎないようにしましょう。
ちなみに直射日光だけでなく、砂浜もかなり熱くなるので日向の砂浜に置いておくと、直射日光と砂浜からダブルで熱せられてしまうため注意しましょう。休憩中に砂浜に置いておいたSUPがパンクした事例もあります。また熱で接着剤が溶けることもありますし、紫外線で劣化していくこともありますので、乗らないときは日陰などに置ければベストですね。
まとめ
インフレータブルSUPは、「ぶつけない」「バルブを壊さない」「空気を入れ過ぎない」ということで、もし怪しければ空気が漏れていないか水につけて確認しましょう。
沖でパンクして戻れなくなるよりは、パンクを見つけて乗らない方が100倍マシだと思います。
少し気を付ければパンクを防ぐことができますが、それでも万が一が心配で乗れないという方は、気室(空気が入るところ)が2つ以上あるモデルにすれば一方がパンクしても沈没することはなくなります。それかいっそのことハードボードにしてください。
近年のGWは夏かと思う程暑い日も多いので、パンクに注意して楽しいSUPライフをエンジョイしてください。悲しい事故のニュースがないことを祈ります。